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明鏡止水。

今朝は早起きをして3.1km続く桜通りを
ゆっくり歩きながら気持ちよい朝を迎えました

ご無沙汰しています。
皆さまはいかがお過ごしでしたか?

今年は小まめにBlogを更新しようと
思った矢先、母のことがあり

実家に戻る機会が多くなり
パソコンがない環境の中で生活をしていました。

1月の終わり、母が急変してから
約2ヵ月近く経ちましたが

生活もたいぶ、落ち着いてきましたので
ご報告も兼ねて知らせしますね。

よろしければこの曲を聴きながらお読み下さい↑↑

母の容態を気遣って
色々な方が個人的にメールを下さったり

声をかけて下さったことを
この場をかりて心からお礼を申し上げます。

酸素マスクをつけながら
返答に頷くことが精一杯だった母も

体力の限界だったのでしょう。。

2月12日朝方、息を引き取りました。

とても個人的なことですので
Blogに書くことを迷いましたが

いつか私たちも迎えるコトであって
大切なプロセスであることを実感し中で

母が最後に教えてくれたコトとして
書くことにしました。

夜中の3時過ぎ、
病院から連絡が入り

その日は一度自宅に帰っていたので
千葉から1時間、車を走らせて向かいました。

「間に合わないかな…」

と思いながら到着すると

ベットの上で必死に生きようとしている
母が居ました

それは自分の意思というよりも

身体が生きようとしているように
私にはみえました。

多分全身の感覚はなく
意識もココには居ないであろう身体が

74年間、この世に生を受けてから
一度も止まることのなかった呼吸を

今もなお、生き抜くために
必死に繰り返していました。

その様は悲しいというより
強さのようなものを感じました。

『この人の娘として
生まれてきて本当に良かった…』
 

と、起きている出来事とは裏腹に
温かい想いが溢れてきたことが
フシギなくらいでした。

静かに手を握り
その様子を見守りながら

ゆっくりと時間が流れ…。

父と妹と私の三人に看取られて

連絡を受けてから約4時間あまり
私たちの心の準備を待つかのように

呼吸が少しずつ

ゆっくりと…

浅くなり…

静かに息を引き取りました。

私は母の手を通して
暗闇の中で穏やかな静けさを感じていました。

その感覚をことばにするなら

まさに

「明鏡止水」

そんなことばが浮かんできました。

悲しいはずの出来事が
こんな風に感じるなんて…

戸惑いながらも

この瞬間に立ち合えてよかった

と思ったくらいでした。

もしかしたら、
3年半前、事故で急死した弟のときに

「死」とは?

というものを私なりに
真剣に考えたからなのかもしれません。

「チベットの死者の書」の中で

『人が朝目が覚め、夜眠るコトも
人が生まれ、死ぬコトも同じコトである。』

といっていたことが

今回、身をもって
実感した出来事となりました。

医師に臨終を告げられ
母の身支度のため

一度、病室を出て15分くらい
経っていたのでしょうか。。

病室に戻ってみると…

ベットの上で眠る母の表情は

すべてのモノから開放され
とても優しく満ちているようにみえました。


生き抜いた人の最後って
こんなにも静かものなんだ…

私はそう思いました。

今、母の人生が終わり

家族の悲しみの中からは

すでに新しい何かが始まっています。

それは、

寄り添い

互いを思いやる

温かいときの流れで

そこには、

母の死がなければ

生まれなかったもので

暗闇には必ず

光が射すものなんだな、、、

というコトです。

穏やかな『死』という波紋は
私たちの心を豊かなものにしています。

頑固だった父はすっかりしょげてしまって

時折、ため息をついてはいますが

「俺は人生に勝つ!

ここでへこたれたら、ばば(母)に笑われる

と、お酒を飲んだ勢いで

いっています。。

母の存在を感じながら

涙することもありますが…

私の人生と

家族一人ひとりの人生を

ゆっくりと織り合いながら

生きていきたいと思っています。

Photo

お母さん ありがとう

しっかり生きていくね。

最後まで読んでくださり
ありがとうございました

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コメント

センセ、まったく存じ上げませんでした。ご母堂さまのご冥福を心よりお祈り申し上げます。

投稿: hide | 2013年3月25日 (月) 07時55分

hideさん、ありがうございます。
一年前を思い出しながら
色々と思いを巡らせた数ヶ月でした

投稿: 花水木 | 2013年3月26日 (火) 08時39分

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